8月13日、夏休みの二日目。今日は小貝川を南下し利根川との合流地点まで行くことにした。出発地点は牛久沼排水機場。利根川合流地点まで7kmである。
日中の気温は既に30度を超えている。
pm2:40

治水の碑
出発地点は谷田川(八間堀)が流れていて、そこには往還橋が架かっている。その橋のふもとには『治水の碑』が建っている。裏面はところ狭しと字が書かれているが、汚れがひどく読むことが出来ない。小貝川の度重なる決壊により、この地方が昔から水害に悩まされ続けていたことを物語っているのであろう。

小貝川ふれあいの輪
往還橋を超えたところに花畑が並んでいて、一年中季節の花が咲き、道行く人々の心を和ませてくれる。この花畑は「小貝川・花とふれあいの輪」と称して、小貝川の土手を花でいっぱいにしようと自然に集まって出来た、ボランティアグループによって育成されている。
市民グループ「小貝川ふれあいの輪」HP
http://www.asahi-net.or.jp/~dm2y-un/kokai/
pm:2:43

東側土手道
小貝川の両側には綺麗に舗装された土手道が続く。サイクリングにはもってこいの道だ。人の姿も殆ど見かけないので自転車をのびのびと走らす事が出来る。のどかな水辺の風景がいつまでも続く。
pm:2:45

龍ヶ崎市立城西中学
左手を見ると、青々とした田園風景が続く。娘たちの母校の城西中学が見えてきた。その向こうには稲敷台地が横たわっている。関東平野の広大さを思わず感じてしまう。
pm2:58

決壞口の跡(川原代町) 昭和56年
pm3:02

決潰口の跡(大留町) (昭和10年)
小貝川の至るところに決壊の碑が建っている。現在は堤防が確りしているから安心だ。昭和56年を最後に大きな災害はない。だが、天災は思わぬ形で人を襲うことがある。つねに何が起きても良いように心の準備だけはしておこう。この碑は、そういう戒めでもあるのか・・。
pm3:07

旧小貝川
蛇行の甚だしい小貝川が河川工事などの過程を経て川道から断たれた部分が三日月湖となった。それが高須町から大留町にかけての旧小貝川である。その旧小貝川の一部は、青々としたレンコン畑になっていた。
龍ヶ崎市と藤代町(北相馬郡)の境界線を小貝川が流れているが、かつて、この辺の川の蛇行は著しく、時代と共に川の流れが変化しつづけた。これも自然のいたずらと言えようか、その結果行政的境界線が変わった。かつての北相馬郡高須村は川を挟んで藤代町と龍ヶ崎市に二分された形で地図上に存在する。
pm3:15

水天宮
土手に沿って更に南下すると、小さな祠があった。申わけ程度の鳥居もある。これは、おそらく水神を祭った水天宮であろう。水神に対する畏怖なのか、小貝川の周辺にはこの手の祠が数多くある。
pm3:18

豊田堰
威風堂々とした堰が見えてきた。小貝川最初の堰、豊田堰である。昔の面影はとどめていないが、この堰は伊奈忠治の孫にあたる伊奈忠常が工事を監督したという。当時は土で作った土堰であったらしい。小貝川に対する治水の歴史がここにも込められている。
pm3:25

北浦川と小貝川の合流地点
藤代町内を流れる北浦川と西浦川という小さな川が合流し大川となる。その大川が小貝川と合流し更に大きな川となり、まもなく小貝川は利根川と合流し果てしなく大きな川となる。今回のサイクリングのテーマは合流。ここにも川と川の合流の姿があった。
pm3:26

北浦川水門
北浦川と小貝川の合流地点には、近代的な水門があり、小貝川から北浦川への逆流を防いでいる。
pm3:27

水門の隣に、治水に功績のあった酒詰治左衛門の碑があった。その紹介文には嘘のような本当のような・・・次のことが書かれている。
酒詰治左衛門の成績碑
この碑文は偉大なる治水功労者、酒詰治左衛門正辰の業績を讃えるものです。
酒詰治左衛門正辰は文化四年(1807年)高須村伊藤市郎左衛門家に生まれ、当時の名主酒詰家へ養子縁組し、地積調査や堤防構築の識高く、特に度重なる神之浦の堤防決壊に私財を投じて修築し、相馬二万石関係三十二ケ村の穀物の増収に貢献した幕末の老農であり、慶応三年九月三日六十歳でこの世を去りましたが、この偉業に対し、人々は深い感謝の気持ちを込めてこの碑を建てました。
明治十三年(1910年)秋の洪水は未曾有のものでした。十数日間も降り続いた雨水は黒い濁流となって小貝川を流れ、堤防を越えて濫流する程でした。それでもなお、正辰が造った堤防だけはことなきをえました。
人々はこの時、白装束の人が提灯を振りかざし、行ったり来たりしながら、堤防を守っている姿を見たというのです。そして、「正辰の霊がこの堤防を守ったのだ」という噂は広く伝わって今でも語りつがれています。
pm3:34

取手松陽高校
豊田堰を過ぎると取手市に入る。小貝川に戸田井橋が架かっていて、橋の上から眺める風景もなかなかいいものだ。ここから見る風景は北が藤代町、北東が龍ヶ崎市、南東が利根町、南西が千葉県我孫子市、西が取手市となっていて複数の行政地区に囲まれている。そして、小貝川はやがて利根川と合流するのであるが、その交わるところの高台に茨城県立取手松陽高等学校がある。この学校の特徴は普通科のほか、音楽科、美術科がある。これは隣接する東京芸大の影響なのだろうか?とにかく長閑な環境の学び舎だ。
pm3:42

小貝川・利根川合流地点
やっと合流地点へやってきた。土手を下って川の中に入ると、ああ、絵のような水辺のステキな風景が・・・。
pm3:51

小貝川・利根川合流地点
合流地点を少し離れて眺めると、三角地帯の頂点が望める。川辺でキャンプを張っている家族の姿もチラホラ。
合流地点の写真、奥が利根川で、手前が小貝川である。
pm4:18

山羊のゆきちゃん
以前、「教室から土手が見えて、ゆきちゃんっていう名の山羊さんがいるんだよ、」っと取手松陽OBのAさんから聞いたことがある。
おお、見つけたぞ、これがゆきちゃんだ!メーメー。
土手を上がったり降りたり、ああ、喉がからからだ。冷たいお茶が飲みたくて、自動販売機を探し、ペットボトルのお茶を買った。ところが、そのお茶は生あたたかかった。こんなことがあっていいものか。「ちくしょー!150円、返せっ」と、心の中で叫んだ。
pm4:25

利根川の河畔林
利根川と小貝川の合流地点一体の低地は河畔林となっている。取手市に、こんな静かなところがあるとは驚きである。不気味なほどの静けさだ。この先はどうなっているのか興味津々、自転車は奥へ奥へと入っていったが、どこまで行っても河畔林が続いた。
pm4:29

東京芸大取手校舎
河畔林から見上げるとモダンな建造物が。おお、あれが東京芸大か。芸術を目指す人々の最高峰がこんなところに、私にはとても縁遠いところだ。
pm4:42

利根川河川敷
河畔林を抜けるのに15分も掛かってしまった。
やがて、広大な利根川河川敷が広がっていた。家庭菜園やスポーツ公園が続き、そしてその向こうに雄大な利根川が見える。この河川敷で明日(8/14)は花火大会があるという。綺麗だろうな。
pm4:50

陸前浜街道、取手市街地
土手を下りると取手の市街地に出た。地図で確認すると東一丁目。ここから陸前浜街道を通って藤代を経由し龍ヶ崎に帰るのであるが、その前に、ちょと市街地をぶらぶらしよう。
pm4:53

本願寺
本願寺と言う古刹を見つけた。徳川家康の家臣本多作左衛門重次の墓があるという。なるほど、風格のある古刹だ。今日はちょうど盆の中日。墓参りで賑わっていた。
pm5:02

造酒屋・金門酒造
陸前浜街道から少し入ったところ(むしろこちらの方が旧街道に思えるのだが)に金門酒造という古い造り酒屋があった。酒の苦手な私には関心がなかったが、この古い建物を見て感激!老舗の意気込みを感じた。なるほど当主の金左衛門からとって金門か。納得。
この古い建物、いつまでも残して欲しい。
pm5:13

長福寺
やっと、藤代町に入った。JR常磐線が近くを走っている。いつもこの辺は朝の通勤電車の車内から見る風景であるが、近くで見ると、まったく違った様相だ。近くには西浦川が流れている。一級河川となっているが、まるで小川だ。お寺があることも車内からは気が付かなかった。このお寺、長福寺もお盆のせいか賑わっていた。
pm5:23

陸前浜街道踏切
JR常磐線と陸前浜街道は東京〜宮城県岩沼間を平行して施設されている。両方が交差する踏切は数多くあれど、「陸前浜街道踏切」と呼ばれるのはこの踏切だけだ。とても名誉ある踏切なのだが、そんなことを思うのは私だけだろうか。
関係のないことだが、JR常磐線は上野駅からこのあたりまでは直流電源で運行し、これ以北を交流電源で運行している。夜の場合、切替の約20秒間、車内が真っ暗になる。ご婦人方チカンにご注意です。
pm5:35

藤代宿
陸前浜街道は国道六号線と合流すると、飲食店が数多くならんでいる。北側にバイパスが出来たせいか、以前ほど車は多く走っていないが、藤代町ではこの辺が一番賑やかなところだろう。
夕方の5時過ぎとは言え、まだまだ暑い。少々疲労を感じ、思わず目の前のマクドナルドに入って、マックシェークを飲んでしまった。甘いものを控えめにしている私。おお、一気にカロリ−オーバーだ。
ちょうど、このマクドナルドのところで再び六号線と陸前浜街道は分かれる。左折して陸前浜街道に向かうと、そこは旧藤代宿である。古い町並みが続く。
pm5:55

龍ヶ崎市、竜のモニュメント
藤代の駅前を過ぎると、このあたりも古い町並みが続く。再び国道六号線と合流すると目の前は小貝川が流れている。右手に竜のモニュメントが見えてきた。文巻橋を渡ると龍ヶ崎市だ。
最初は、とにかく利根川と小貝川の合流地点まで行ってみよう。と、いう思いで出発したサイクリング。合流地点の静けさに誘われて、結果的に取手市街地まで行ってしまった。取手市街地も随分見所が多い。今日は急ぎ足だったが、又の機会、ゆっくりと取手散策を楽しみたい。
本日の延べ走行距離、25km。さほど長い距離ではなかったが合流地点でのんびりしすぎた結果、約3時間のサイクリングとなった。