平成16年5月22日
第2回たつの子塾「旧小野瀬邸の建築について学ぶ」

 5月22日、市民の会の勉強会「たつの子塾」を行いました。昨年11月の前野先生による「まちづくりについて」に引き続き第2回目となりました。今回は神戸信俊先生(土浦文化財保護審議会委員)をお招きし、旧小野瀬邸の建築様式を細部に渡り学習しました。
 その目的は旧小野瀬邸で行う様々なイベントにおいて、参加者・見学者からの質問等に明瞭な受け答えが出来るよう、私たちの知識向上を目指したものでした。

  

西側和室 西側廊下

 

 数寄屋風造りの和室や書院風造りの和室と、各々の部屋に個性がある旧小野瀬邸。今回は神戸先生より、幕末期(推定)から昭和初期の3期に分かれているそれぞれの部屋の特徴を、分かりやすく細部に渡りご教授いただきました。
 その概要は、昭和初期に建増しされた西側の和室は、数寄屋風造りで面皮柱や竹の床柱に特徴があり、崩しを入れた意匠になっていること。大正期に建てられた店舗部分は、欅の大径木を使用していることや、天井は松の一枚板を使用した大引天井であり、また誇らしげな金庫を備え付けていること等、典型的な明治以降の店舗建築であること。もっとも古く幕末期に建てられたと考えられる奥の間(店舗の奥座敷)は書院風の造りで、棹縁天井に長押(なげし)が付き、床の間と床脇が設置された、当時のこの地方の特徴的な建築方法であること。などなど、一度に憶えきれないほどの事を教えて頂きました。
 私たちはこれを反復学習し、自分たちの知識として身につけ、広く市民の方に分かりやすく伝授したいと思います。

  

 
店舗にて

奥の間にて 二階にて

 

小宮山邸見学会

たつの子塾の終了後、神戸先生による小宮山邸の調査に私たち市民の会は同行しました。小宮山邸は龍ヶ崎を代表する旧家で、明治中期の古い邸宅です。今回は保存とか登録文化財申請には関係なく、とりあえず調査しておこうと、オーナーの方との打合せにより実現しました。.

  

旧店舗部分
 神戸先生によると、典型的な明治以降に造られた剛直な店舗建築であり、その構造は旧小野瀬邸と共通点が多いとの事です。
 また保存の良さに感嘆され、部分的に補強すればあと150年は保つと言われました。

  

裏庭より 長屋門

 

 調査を終えて神戸先生は、この小宮山邸はもとより、龍ヶ崎の市街地には古くて価値がある建造物がたくさん残っていることに感動されました。そしてこれからの龍ヶ崎の保存運動が、行政ぐるみで保存を進めている石岡市の例や、保存が見事に成功した川越市の例を引き合いに、市民だけではなく、商工会や行政と連携を深めて活動して欲しいと述べられました。