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八坂神社

由来

文治年間(1185~1190)源頼朝から地頭として常陸南部を領していた下河辺政義(しもこうべまさよし)は、領地であった貝原塚の領民を引き連れ、沼沢の地であった根町を開拓した際、貝原塚の鎮守天王社(八坂神社)を勧請したといいます。現在の般若院境内に所在したといわれ、その当時は般若院が別当を務めていたそうです。

その後、天正5年(1577)に龍ケ崎城主土岐胤倫は龍ケ崎の第二の干拓を行います。それが現在の龍ケ崎の市街地である上町・下町に当たります。その時、根町から現在地に天王社を遷したといいます。その後、龍ケ崎の鎮守として、代々の領主と住民の厚い信仰に支えられ現在に至っています。別当は天台宗龍星院(廃寺)が務め、無住になってからは下町の龍泉寺が代行したそうです。

祭神

祭神は建速須佐之男命(すさのうのみこと)で京都八坂神社を本社とし、水を主宰する国土開発の神であり、農耕・商工運輸交通の道を授け悪事災難を取り除く守護神です。江戸時代までは神仏習合の影響で、天王社と称し、牛頭天王を祭神として祀っていました。明治の神仏分離によって、速須佐之男命(牛頭天王とで同一視)を祭神とする神社に再編させられ、八坂神社と称することになりました。このような経緯から今でも八坂神社を天王様と称することがあります。

市指定文化財

本殿は享保20年(1735)に建替えられたもので、壁面全てに人物、動物、植物の彫物をはめ込んだ特色があるもので、昭和54年(1979)に市指定文化財になりました。なお、拝殿及び幣殿は平成27年(2015)に全面的な改装を行っております。

祇園祭

7月下旬に行われる祇園祭は県南最大級のお祭りで、神輿や剣山車、太鼓などの行列が氏子区域を3日かけて渡御(とぎょ)します。最終日の夕刻からは、根町の撞舞通りにおいて「撞舞」「神馬」「獅子」の三神事が行われ、通りは大勢の人で埋め尽くされます。「撞舞」は、八坂神社が根町にあったころから行われていたと言われ、その名残として、撞舞ほか三神事が今も根町で行われています。

撞舞は1999年(平成11年)に国選択無形民俗文化財に選ばれ、2010年(平成22年)県の無形民俗文化財に指定されました。起源に付いては中国から奈良時代に伝わった散楽(軽業・奇術・滑稽物真似に音楽を伴った雑多な芸能)が神前で行われる芸能となり時代とともに地方に伝えられ、庶民生活と密着して変化したものと考えられています。

天王山龍星院(廃寺)

宗派:天台宗 本寺:江戸崎不動院を本寺とする天台宗の寺院です。

上町の八坂神社の別当。おそらく八坂神社が上町に移った頃から同社の別当を勤めていたものと思われるます。文化2年(1805)、門徒から末寺に昇格しています。

現在、八坂神社に残っている棟札により、享保元年(1716)円恵等の歴代が確認できます。